阿部賀隆著、郁文堂。
はい、夏休みに終わらせることを目標にしていた独文解釈の研究、おしまい。例題は全部で一二〇問、ノートに写してひたすら訳す、訳す。もう少し効率的なやり方があるのかもしれませんが、自分にはこれしか思いつかんかった。しかし、何故だろう、これだけやっても能力が向上しているように感じない(泣)。
例題はどれも少し難しめの文章です。ただ、みんな文脈から切り離されているので、時々何を言っているのか分からないこともあります。文脈から推測しながらの「読み」ができないので、この手法を得意として、文法を多少ごまかしている人間にはキツイかもしれません。私は七,八個につき一個くらいのペースではまったかな。文章は短いので、簡単なのは瞬殺なんですけどね。ドイツ語はじめて、まだ二年目ですが、いい勉強になりました。
しかし文句を言いたいこともあります。というのは、この本自体ではなく、この本を取り巻く状況についてです。この本の初版は一九六一年。つまりそろそろ半世紀たつわけだ。それなのに未だにドイツ語読解力養成の一線に立っている参考書は、これと「独文解釈の秘訣」(全二巻、これも古め)くらいです。、ドイツ語関係の参考書なんぞ、それこそ掃いて捨てるほど毎年出版されていると思うのですが、いわゆる中級者向け(?)の本がない。文法は一通り頭にねじ込んだ、しかし原書に当たる自信はない。そういった人々のための書が無く、どれもこれもサワリ集みたいになってしまっているようです。会話偏重という奇怪な風潮のためでしょうか?英語で半世紀命脈を保っている参考書なんぞ、思い浮かぶ物はほとんど無い。標準問題精講くらいか?本当は淘汰されていなければおかしいんです。
これに代わる読解力養成本が出ることを願ってやみません。あ、でも、この本を絶版にされてしまっても困ります。
暇を見つけてノートを見返し、復習を怠らないようにしたいものです。剣の素振りみたいなものですからね。
スポンサーサイト
テーマ:語学の勉強 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2009/09/18(金) 20:21:59|
- 語学
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0