上野の東京国立博物館で開催されている、大琳派展にいってきました。主な作家は、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳等々であります。何と言っても、風神、雷神図が襖絵も含めて四つとも勢揃いしたのが見物です。個人的には宗達と光琳のが好きかな。後は蒔絵、螺鈿細工の施された硯箱や、新古今、定家の和歌を記した金泥、銀泥で彩色された巻物などが展示されています。
この時代の文化に関して、私見を若干述べておきますと、彼らは桃山時代末期から江戸前期にかけて、いわゆる元禄文化が発達していく途上に位置づけられる人々です。そのため、作品には町人のエネルギーといったものが充溢しています。この時代の日本文化が一番元気(?)な気がします。江戸時代後期の化政文化も確かにすばらしいのですが、或る意味で病的、熟れすぎて腐り始めたような印象を受けます。それは今年で千年紀を迎える「源氏物語」ともっと後に成立した「とりかへばや物語」を比較すると分るような雰囲気の差と言える気がします。ちょっとわかりにくいですかね?
作品数が多くてちょっと疲れますが、一見の価値はあると思います。是非行ってみて下さいね。
あと、お土産コーナーでこんなものを見かけました。

買ったかって?いくら何でもここまでネタに走れるほど挫折亭豊かではありませぬ。なんだかなーといった感じのお土産でありました。
さて、ついでに本の紹介をしておきましょう。
辻邦生「嵯峨野明月記」(中公文庫)であります。三人の人物の語りから物語は成立しており、その三人とは、本阿弥光悦、俵屋宗達、角倉与一です。ものすごくタイムリーです。今回展示されている、宗達が下絵を描き、光悦がその上に書を書くといった作品群も登場しますし、風神雷神についても言及されています。展覧会に行く前か、直後に読むとより一層印象が深まると思いますよ。
追記―その後アメ横に流れて、紅茶を
キロ単位で購入しました。どこまで好きなんだ自分。
あと、そのお店で、賞味期限が迫ったスイスののメーカー、リンツのホワイトチョコを一枚一〇〇円で購入。ホワイトチョコを従来あまり好んでいなかった友人達にコペルニクス的転回を起こすことに成功しました。やっぱり本物の味に触れておくことって大切だと思います。ほんのちょっと幸せになれますしね。
お祖母さま、松茸おこわ、ご馳走様でした。デパ地下の高級品でもあの味は出せないでしょう。挫折亭、尊敬の意を新たにした次第であります。
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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2008/11/01(土) 21:54:01|
- 美術館・博物館
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ttp://fragile.namco-ch.net/
廃墟探索ゲームらしい↑ h を加えてリンク。
- 2008/11/04(火) 13:38:41 |
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- オヤジ草 #-
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